前回の記事ではイラストレーターとして活動するために「個人サイトを作った方が良い」という話をしましたが、今回はその「個人サイトを作る方法」について解説したいと思います。
無料で作れるサービスもあれば、個人が現在利用している有料のサービスもあるので、是非とも自分にあったスタイルで個人サイトを立ち上げてみて下さい。それではどうぞ。
個人サイトの作り方
主にサイトの作り方は以下の3つ。
- 独自ドメインやレンタルサーバーを借りて運営する
- 無料ブログを利用する
- 無料のWeb作成ツールを利用する
ちなみに自分で作る方法(自作)もあるみたいだが、その際にはHTMLやCSSなどの専門的な知識やスキルを学ばなくてはいけないので、プログラマー以外はおすすめしない。
ではそれぞれ紹介していこう。
独自ドメインとレンタルサーバーを借りて運営する方法
まずはこちらから。
主に独自ドメインとレンタルサーバーを借りて、個人サイトを運営する方法。
勿論有料かつ平均で月額1,000円前後を支払うことになるが、最近は格安で機能も充実しているレンタルサーバーも増えてきているのだ。
しかしただドメインやサーバーを入れるだけじゃ何も始まりません。
ここで代表的なホームページ作成ブログソフトウェア「wordpress(ワードプレス)」を使用することになります。
WordPressとは主にWebサイトやブログを作る事ができる「コンテンツマネジメントシステム(CMS)」の一種であり、実際にWeb上のサイトのほとんどがWordPressで作られているほど、世界中から人気のソフトウェアである。
そんなwordpressはカスタマイズが多く存在しており、特にデザイナーたちが作成した「テーマ」があり、これを入れるだけでサイト全体のデザインを簡単に作成可能なのだ。
さらにテーマは無料なのは勿論、優秀な買い切り版の有料のテーマもあるから、テーマ選択は個人のお好みで。
(個人的に有料テーマはそのサイトを主に利用して稼ぐかつ検索でアクセス数を増やす際に利用する場合が多いので、普通にポートフォリオサイトとして利用するなら「無料のテーマ」でもOK)
そのためCSSなどのプログラミング知識があまり必要ないので、本格的な個人サイトをつくるなら一番おすすめのWeb作成ツールともいえます。

ちなみにこのサイトもwordpressで作成したものであり、独自ドメインもあれば、レンタルサーバーを借りて現在も運営している。
またwordpressは「SEO」も優秀なので、これによって検索エンジンからでも自身のサイトに訪れさせて、常にアクセス数を増やしているのだ。
レンタルサーバーや独自ドメインについて
レンタルサーバーは言葉の通り、「サーバー」をレンタルすること。
サーバーは個人のサイトを維持する重要なもので、むしろサイトのほとんどがサーバーで動いているといっても過言ではない。そもそもこれがないと閲覧者がホームページを閲覧出来ないから、ワードプレスを利用する場合は用意しておくことが必須である。
しかし個人でサーバーを用意するとなるとかなりの知識が必要だし、しかも設置場所の確保、初期費用と維持費、365日24時間フル稼働で電気代も馬鹿にならない。
そのためほとんどのサイトは、レンタルサーバーを常に利用しているのだ。
ちなみに独自ドメインは、個人のサイトのURLのこと。もちろんカスタマイズも自由なので、自分好みのURLを作れますよ~
しかしこれだけ聞いてもイマイチ分からない……そんな初心者向けによく伝えられているのは、
- ホームページ=「家」
- サーバー=「土地」
- ドメイン=「住所」
とこのように現実で例えればいいのです。

土地が無ければ、家は建てられない。
レンタルサーバーとドメインはどれがいい?
レンタルサーバーは色々あるけど、個人的には「ConoHa WING
」もしくは「ロリポップ!
」をおすすめします。

これらレンタルサーバーの最大の特徴としては値段の安さに特化していること。
自分のようにブログを運営して稼ぐつもりなら高性能のConoHa WINGを一番勧めますが、ポートフォリオサイトだけを作るだけならロリポップ!一択だと思います。

例えばロリポップのエコノミープランだと最低月額99円からスタート出来るが容量が少ないため、もし選択するなら「ベーシックプラン(月額550円)」を選択しましょう。
「ベーシックプラン」は安定性と速さを備えているのだけでなく、独自ドメインが「無料」なので、わざわざ独自ドメインを追加料金で借りる必要もないので非常におすすめです!(ただし1年間契約する場合に限る)
ちなみにロリポップ!は10日間の無料お試しも可能とのことなので、試したい方は是非。
mixhostもおすすめ

「mixhost
」は、初心者がつまずくWeb作成をWordPressクイックスタートの機能で簡単に開設してくれるのが特徴なので、サイト開設のスタートダッシュとしてWordPressのWeb作成を任せたい方にはおすすめのレンタルサーバー。
ちなみに上記レンタルサーバーの違いとしてはアダルトサイトの利用がOKな点にあるので、そっち系の創作にサイトを展開する予定の方はこちらを選択した方が良さげです。
一応無料で借りられるレンタルサーバーもあるけど、表示速度が遅かったり、独自ドメインが使用不可だったりと、そもそも安定していないことが多いので加入する前に調べておきましょう。
余談
wordpressは無料?
実はwordpressにも種類があることをご存知でしょうか。
先程紹介したのはカスタマイズも出来て自由度も高い「WordPress.org」の紹介でした。一般的に利用されているwordpressであり無料でインストールできますが、あのようにレンタルサーバーや独自ドメインを自分で用意して支払わないといけないので、費用は普通にかかるのが特徴。
またレンタル型の「WordPress.com」も存在しており、一応こちらはサーバー&独自ドメインが不要かつ無料ですぐに始められるが、ドメインがwordpressのものだったり、カスタマイズが少なかったりと、使える機能が色々と制限されているのだ。
また広告を利用しての収益化も厳しいので、特に個人サイトの広告収入でも稼ぎたい方は要注意です。

一応有料プランはあるけど、正直入るぐらいならWordPress.orgを利用した方がいいでしょうな。
ちなみに「SEO」とは?
「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の頭文字を取った略称。
これを活用することにより、Googleなどでユーザーが検索してそのサイトを多く訪れた場合、そのサイトが上位に入ることが可能に(これを「SEO対策」とも言う)
悩みがあるユーザーはそのワードを検索した際に上位の記事を読む傾向が高いので、ブログやサイトのアクセス数を増やすためには、タイトルや記事内にそのワードを入れる必要がある。
ちなみに個人はSNSを辞めておりわざわざSNSで宣伝して、アクセス数を増やすことはないが、SEOを対策しているお陰で、今は検索エンジンだけでもアクセス数を増やしていけるのだ。(まあ、人気のない自分がTwitterで記事を宣伝したことろで、見てくれる人があまりいないってのもあったが)
逆にSNSなどでフォロワーが多いかつ普通のポートフォリオサイトとして利用するイラストレーターにとっては、あまり重視することではない対策ともいえる。
そのため個人サイトを宣伝するなら、メインの活動場所にてその個人サイトのURLを貼り付けさえすれば良いと思います。
ファン数が多ければ、SEOを使わずとも、個人サイトのアクセス数は増やしていける!
無料ブログで運営する方法
有名なところだと「はてなブログ」「Amebaブログ」「note」と言ったところでしょうか。
ワードプレスと違う点としては主にその会社から場所やドメイン(URL)を提供されるかつ、すぐにサイトを開設できるのが特徴。
特に無料である点が大きく、さらに普通に文字も書ければ、絵も沢山貼れます。
そのため難しい知識がなくても簡単に個人サイトを作れることから、初心者にとってはおすすめの方法ともいえます。
しかし無料であるため、サイトのカスタマイズが自由に出来ないことや独自ドメインが利用出来ないこと、そしてもしサービスが終了すれば自身のサイトが消滅してしまうデメリットがあるのだ。
まあ、確かに手軽に作れるのは無料サイトの凄いところなのだが、カスタマイズが制限されるとなると、個人サイトの個性が薄れやすいというか(はてなブログまだ少なからず無料でもカスタマイズ出来るからまだ良い方ですけどね)

ちなみに無料ブログを運営している会社の特徴というか、サイトに広告が入ってサイトの見栄えが悪くなることも。
まあ、逆に個人がレンタルサーバーや個人ドメインを借りて有料でサイトを運営しているなら、広告も自由に貼れて広告収入も得られるわけですが。
サービス終了という大きなデメリット
先程紹介した無料ブログは人気なので、流石にサービス終了することはないとは思うが、本当にそれは分からないのが現状。
起こらないと思っていたら、実は起こったというのは実際にあったらしく、例えば数年前……正確には、2019年にあの有名なYahoo!の提供している「Yahoo! ブログ」がサービス終了したことがあるからだ。
まあ、原因としては古参のブログサービスというのもあって利用する人が減って、サービス終了をしたという理由があるかもしれない。
どんなに有名な古参の無料ブログでも新たな無料ブログが誕生して尚且つサービスが優秀なら、当然ユーザー新しい方に流れていくことだし、仕方のないことだろう……それだったら昔から続いている「FC2」も怪しいですが。

最近は、はてなみたいに引越し機能でサイトをまとめて移行出来るので、一応個人サイト消滅は免れますがね。
まあ、その作業も結構大変ですが(経験者曰く)
無料のWeb作成ツールで運営する方法
近年流行っている無料のWeb作成ツール「Wix」、
手軽に作れて初心者でも扱いやすい「Strikingly(ストライキングリー)」、
登録者が200万人もいる「Jimdo」など……
実際に無料Web作成ツールのサイトは沢山あって、全部紹介するとキリがないんだが、とりあえずは色んな作成ツールを試して自分にあったサイトで作った方が良いと思います。
まあもちろん無料が故に、広告表示は当たり前、データの容量やアップロードの枚数に制限が付くデメリットもありますけどね。
特に後者は沢山のイラストや容量の大きいイラストを上げる絵描きにとっては不便だと思います。

ちなみに個人は海外版pixivともいえる「deviantart」もまた、サブのポートフォリオサイトとして利用している。
pixivとはまた違った感じのかっこいいデザイン性かつ、ポートフォリオサイトとしてのイラストの見栄えも十分あるので、海外からイラストを評価してもらう次いでにいかがでしょうか。
【おすすめ】イラストレーターとして本格的に活動するなら「wordpress」
正直なところ自分に合って使いやすい場所を利用した方がいいけど、やっぱり個人でレンタルサーバーやドメインを借りてサイト運営する方が1番安定していると思います。
というより、「wordpress」自体がWEB作成ツールとしては最強です。
やっぱり独自ドメインが持てたり、テーマが多かったり、サイトを自由にカスタマイズが出来る点はマジでデカいのよ。
デメリットとして約1万円以上の年会費はかかるけども、元を取るにしては十分な値段だろう。
例えばイラストの依頼が月に1件来たとして、それを1枚8,000円で受けたとしたら、大分元が取れるはずだし(副業の場合)
まあ趣味でやるなら、無料で個人サイトを作っても問題はないでしょう。しかしイラストレーターとして本気で活動していくならば、仕事に対する本気を見せることも大切なのだ。
無料でサイトを開設しておいて「ケチくさくて依頼しづらいイラストレーター」と悲観的に見られるのと、有料でしっかりとしたサイトで「仕事に対する熱意のあるイラストレーター」と楽観的に見られるのとでは、大分印象が違ってくるからね。
ちなみにwordpressはポートフォリオサイトとしてだけでなくブログとしても利用できる上に、しかもそれで稼ぐことも可能なので、文字書きに自信のある絵描きにとっては重宝しやすいのだ!
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
今日はここまで。
ではまた