構図被りとポーズ被り。
自分が考えたものが偶然似たり、被ったりするのは嫌だと思う絵描きは多いだろう。
じゃあ今回の記事は構図やポーズが「絶対被らない」「絶対に似ない」方法について解説!
早速、断言しよう!
そんな方法はない!
残念ながら。
何故なら今なんて絵は沢山存在するわけだし、むしろ被ることや似たりするのはよく起きることだと思っている。だから、「絶対」なんて有り得ないのだ。
さらに例え被らなかったとしても「つまらない絵」になって、最悪作画崩壊する可能性が出てくる。
まあ、それでも被らない方法は一応あるが。
今回は構図とポーズの解説すると同時に、もし難癖や言いがかりを付けられるのが不安な時の考え方について語ろう。それではどうぞ。
構図の解説
【構図とはなにか?】
よく聞くのが三分割法(三分割構図)や三角構図辺りだろう。またフカンやアオリといったアングルも構図に当てはまる。
さらに写真でも使われている手法であり、構図を意識して撮る事で、写真の見栄えが一気に良くなるとされている。これにより一枚の印象がガラリと変わるだろう。

最近の自分も景色を撮る際は、構図を意識して撮っている。イラストが廃れたら、カメラマンになろうかね。
要するに構図はその作品を表現するための大事な要素でもあり、いくら構図を被らせずに描いたとしても、被る可能性はいくらでもあるということ。さらにイラストだけでなく漫画やアニメ、映画でも同様なのだ。
逆にそれを意識していない時点で「つまらない絵」「何を伝えたいのか分からない」となってしまうのが大半だから。平面的、立体感ない、迫力ない……
【構図パクとは??】
悪い意味で、構図をパクっている…… という意味なのだが、勘違いして欲しくないのは著作者が訴えない限り、著作権侵害ではないこと(第三者が騒いだところで無意味)。
それなのに問題として取り上げ、たまに炎上しているのがこの絵描き界隈。怖ぇよ
ちなみに構図パク=トレパクと決めつける輩もいるそう。なるほど、わからん(呆れ)
だったら、三角構図やアオリ構図ばかりで絵を描いている自分も、普段から構図をパクっている事になるだろう……
なんでやねん!
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もし構図パクが著作権侵害なら、イラストレーターやカメラマンにとっては死活問題だろうさ。
だから構図は表現法の中で重要で、決して……省略
まあ、こんな愚痴を述べたところで、なんの役にも立たないので、次!
ポーズの解説
【ポーズとはなにか?】
主に人物が取っている「姿」と「形」の静止画。イラストだけでなく、彫刻や写真などにも表現されている人物の姿。
イラストでも色んなポーズがあると思う。可愛いポーズとか、かっこいいアクションポーズとか。
そのため人体の構造を理解していないとガタガタ(作画崩壊)になるので、まずは顔の位置や手の位置をある程度理解しておく必要があるだろう。
例えば一般の人物だと手を下ろした時に手首は股の位置にきて、頭を含めた上半身と股間から足までの下半身が同じ長さであることか。まあ絵柄によっては、若干変わるかもしれないが。
特にアクションポーズは誇張表現で、より迫力も上がってかっこ良くなるので、敢えて崩すことも大事。
キックの場合は脚を長くだーー!ラ〇ダーキック!
【ポーズパクとは??】
既存のキャラ絵のポーズをそのままトレースして、オリジナルのイラストをネットに上げるのならアウトだけど……
たったこれだけでいいのに例えば、
「トレースフリー素材を使っているにも関わらずパクり」と決めつけられ、
さらにもっと酷い場合には「アングルを変えているのにも関わらず、ポーズが似ているからトレパク」と決めつけられたりする。
こっわ

最近はトレースフリーのポーズ素材とかクリスタの素材サイトで無料で使える3Dデッサン人形のポーズもあって、ポーズが簡単に制作、アレンジしやすくなった。
しかしあのような難癖がある時点で、例え「制作者が許可しているフリー素材を使うことすらも許されない」のだろう。←え?
あと「疑われるのが嫌ならフリー素材を表記しろ」って声もあるらしいが、そもそもクレジット不要って書かれているのに、わざわざ書くのもどうかと思うけどね。
以上ポーズパクの解説でした。
聞いていてイライラしたと思うが……てか、私も見かけてイライラしていたし、逆に呆れた。
というわけで、ここからはあのような難癖が不安で、普段から構図やポーズに「とんでもないオリジナル感を出している絵描き」に向けて個人なりの考え方を。また言いがかりを付けられて、絵を描くのを辞めた絵描きもこれを機に戻ってきてほしい。
構図とポーズの考え方
【ポーズ集の教本を買う、フリー素材を使う】
まずは考えるより、一番手っ取り早い方法で構図やポーズを学びたいのならこちらを。またポーズ集の教本のほとんどはトレースOKなので、個人的にはおすすめしたい。
こちらの記事も是非読んで見てください
【使いやすい構図について解説してみる】
ここでは個人が良く使う「三角構図」について解説する。
視線誘導がしやすく、初心者には使いやすい構図だと思っている。何故なら安定していて流れが分かりやすいからだ。特にキャラ絵は最初に顔を見ることが多いので、これを三角のテッペンだとするなら、後は下に流すだけである。
参考例



デフォルメも同じように。
【ポーズ被りに不安があるのなら】
こちらは長く解説させて頂く。
例えば日常のポーズとして、「縦長の湯呑みでお茶を飲むキャラ」を描きたかったとしよう。この場合は持つ手を描くだろう。
普通の「両手持ち」やワイルドに「片手持ち」、上品に「利き手で持ち、片手を湯呑みの糸底へ添える持ち方」が一般的である。
まあ、湯呑みではなくカップだが「兵長飲み」とかいう特殊な飲み方もあるけど。進〇の巨人
そこで 一般的なポーズが被るのを恐れてオリジナル感を出すために、「手を使わず、フチでだけを噛み締めて、茶を飲んでいるキャラクターのイラスト」を描く……
いやいや、ちょっと待てよ、と。
そのキャラが飲み方を知らない設定とかギャグでやっているのならいいが、そうでないなら行儀が悪いし、見ている人からしたら「この絵描き、湯呑みを持つ手も描けないのか……?」って突っ込まれることは間違いないぞ。

※マナー以前に窒息の危険があるので、絶対に真似しないでね
さらにもっと代表的な被る例を表すなら、「歩くポーズ」だ。また男性と女性それぞれの歩幅は違うが、脚を動かして、地面を踏み進むこと自体、現実では当たり前のことだろう。
にも関わらず、オリジナル感を出すために、
現実世界なのに地面を踏まず登場人物を空中で歩かせたり、
見た目が大人しそうな女性をガ二股で歩かせて、キャラ設定と女性の可愛さを台無しにしたりする……つもりでしょうか?
違いますよね?

こんなん近づいてきたら、逃げるわーー!

もし誰もが知らない新しいポーズが生み出せるなら、腕を増やして、指を増やして、骨折させないとね!

ただの作画崩壊じゃないか!(ツッコミ)
そのため人体が取れるポーズは限られているので、違和感をアピールするぐらいなら自然体で描くのが1番なのだ。
しかしそれでも「あのポーズを使いたい」って思うのなら、アングルを変えたり、手などのポーズを変えてみてもいいだろう。可愛さなどが崩れなければ。
似るのを避けるのなら、自分で色々「アレンジ」しましょう。
あとポーズによっては印象が変わるキャラもいるので、二重人格設定や入れ替わり、ギャップを見せる時以外はキャラを崩さないように。

↑強いキャラは堂々と立ち、上品なキャラは真っ直ぐ立つ。

特にトレースフリーのポーズは本当に便利なものばかりなので、不安ならばフリー素材を。
そしてクリスタの3Dデッサン人形はカメラのアングルを好きに変えられるので、ポーズが設定されている3Dデッサン人形を少し回すだけでも大分オリジナル感が出るぞ。
おまけ「パクったつもりじゃないのに、トレパク等の疑い、検証、中傷をされた場合」
今回紹介した難癖や言いがかりはほとんど間違っているものばかりなので、パクって描いたつもりでもないのに自分に非があると思って謝罪するのは辞めよう。
特に第三者の指摘の場合は無視する方がいいが、それでも嫌がらせが続くようであれば著作者とDMとかでやり取りして白黒を付けるべし。最終的な判断は著作者が決めることなので、黒なら謝罪、白なら解決したと報告しよう。
最後に
炎上するのが怖くて構図を意識せず、ポーズもおかしな感じに描く。
皆に愛されない。共感されない。
そして最終的にアカウントを消して、絵を描くのを辞める……
のが、TwitterなどのSNSで目立っている「テンプレ」である。だろうな!
だから、最後にこれだけ言わせてほしい。
もうこのイラスト界隈無理だーー!!
下手絵描きは「描くな」「キモイ」と暴言を吐かれ、上手い絵描きは「パクリ」呼ばわりされる。
どっちに転んでも、理不尽な仕打ちを受ける。
あれもダメ、これもダメ。
こんなくだらない厳しいマナーの中で、絵を投稿し続ける意味は果たしてあるのだろうか……?
しかし難癖を付けられるのが嫌な方、実際に付けられてSNSを辞めた方、この環境が息苦しいと思っている方に朗報!
もしSNSを辞めるつもりか、現在辞めているのなら、ブログか海外にイラストを展開することをおすすめする!
特に海外でおすすめのイラストサイトは「deviantART」!
海外は個人的にあんな難癖を付けられる心配はなく、フレンドリーで正直な人が多いと思っている場所だ。差別表現さえ気を付けていれば
一応無断転載の危険性があるけど、ウォーターマークを付けられるので対策はバッチリ。
詳しくはこちらの記事へ↓
またTwitterの呟きが多かったのなら、ブログでの文字書きも悪くないぞ。絵日記とか。
自由だし、何より語彙力も上がる!そしてためになる情報を公開して人の役に立つのも、やりがいがあってとっても楽しいぞ。
もし辛かったら、SNSからしばらく離れることをおすすめする。気が向いたら、また戻ってくればいいさ。
でもなんだかんだトレパクが疑われるのが現実。しかしそんな疑いを1番避ける方法があって!?それは……
ラフから仕上げまでの一部始終を観せる、メイキング動画である!!

結局、メイキングかーーい!
以上、過去記事宣伝&メイキング最強オチでした。
今日はここまで。
ではまた
(アクセス数が増えているので、追記しました。2022/2/4時点)
ついでに「こんな風に構図やポーズが被ることが嫌で、資料を見ないで絵を描き続けている」絵描きは今すぐ資料を見ることを推奨する。てか見ろ
詳しくはこちらの記事を読んでみて下さい。
このブログでは初心者絵描き向けに、イラストについての考え方や悩みを解決する記事を不定期に投稿しています。元初心者の自分の経験談も含んでいますので、少しでも参考になれたらなと思います。