【クリスタ】LT変換を使わない!? Proで3Dデッサン人形素材の線画を抽出する方法【テクニック】

イラスト上達法

3Dデッサン人形素材はキャラクターの人体を描きやすくするだけでなく、カメラアングルなどを変えて様々なポーズが作れる優れもの。

そんな機能を使いつつ、今までクリスタの3Dデッサン人形系の記事を上げてきた私。最近になってまた新たなクリスタテクニックを見つけたので、今回はそれをご紹介する。それではどうぞ。



まずは3Dデッサン人形を『ラスタライズ』してみよう

3Dデッサン人形の特徴としては「3Dレイヤー」として、人形の関節を動かせることやカメラアングルを360℃自由に回せることだがその反面、 3Dレイヤーのファイルサイズは大きい。複数人のキャラが入れば余計に……

しかもポーズが決まっている状態で人形の上から制作することが多いのに、今更カメラや関節を動かしてポーズを変更するのはそんなに起こらないはず。

人形を消す手段もあるけど、せめてキャラの線画が完成するまでは残しておきたいよね。


そんな時に使うのが『ラスタライズ』である。

まずは3Dレイヤーを右クリック→ラスタライズを入力


一応モデルに光源を付けてもいいが、後ほど紹介する『線画抽出』を考えているのなら影は予め消しておくことを推奨する。また輪郭も太くしておこう。

↑こちらは光源付きでラスタライズして、不透明度を下げた後

これにより3Dレイヤーの操作が削除されただけでなく、モデルを上から消しゴムで消したり、加工ができるように。
3Dの操作は要らないけど光源付きで描き進めたいのなら、この状態で描き進めてもあり。

ちなみに定規レイヤーが不要なら、

  • 右クリック→定規・コマ枠→定規を削除
  • 定規アイコンを右クリック→定規を削除

をすればアイコンを消すことが可能だ。

3Dデッサン人形の線画を抽出する方法

いよいよ3Dデッサン人形の線画抽出方法について解説。
本来なら線画抽出はEXの「LT変換」でしか使えないのだが、なんとLT変換がないProでも線画抽出が出来るのだ!

先程ラスタライズした光源なしの人形レイヤーを編集→色調補正→明るさ・コントラストを入力

明るさは「100」で。コントラストは線画がくっきり見える以外、大きく変わらないのでお好みで。

ここでは33に。

↑明るさ調整後

そして最後に編集→輝度を透明度に変換を入力すれば……






線画抽出、出来ました!


さらに色の変更も可能

描画色に設定している状態で「線の色を描画色に変更」を入力して、自分好みの色に染めてみよう。

【余談】

ちなみにこの記事の画像編集をした後に、LT変換を使わないで線画抽出が出来る「オートアクション」が存在していたことを知った。勿論無料です。

線抽出PRO・EX[LT変換不使用]V3 - CLIP STUDIO ASSETS
イラスト・マンガ制作に役立つトーン、ブラシ、3Dデータなどの素材をダウンロードしたり、自作の素材をアップロードしたりできます。CLIP STUDIO PAINTなどのグラフィックソフトに読み込んで使えます。


ちなみに個人的にはファイルが気になっていたので、用紙とそれぞれの方法で作成した人形のレイヤーのみを残した状態で、CLIP STUDIO FORMATファイルで保存。その後プロバティでファイルサイズを確認したところ、

  • 光源付きの人形(3Dレイヤーあり)「6.99 MB」
  • 光源付きの人形(3Dレイヤーなし)「7.14 MB」
  • 今回紹介した線画抽出の人形「4.14 MB」
  • オートアクションで線画抽出した人形「6.66 MB」

という結果が出た。何故か光源付きの人形を「3Dレイヤーなし(ラスタライズ)」にしたところで、余計にファイルサイズが大きくなっている件!なんでや!
またオートアクションで人形を線画抽出しても、線は粗くなっていた。恐らくファイルサイズが大きくなった原因?


一応人形の体型によって変わるかもしれないが、やはり3Dを線画に直せば、少しでもファイルが軽くなることが判明しただろう。

線画の滑らかさやファイルサイズを最小限にしたいのなら、今回紹介した方法を。

線の粗さを気にせず、ほぼワンクリックで人形を線画に変えたいのなら、オートアクションをおすすめしたい。

オートアクションでの線画抽出は、建物や小物にやるのがおすすめか。

逆に線画が粗いと手描き感が出るので、もし小物を描くのが面倒になった時はこのオートアクションを使いたいと思います。

最後に

これだとProが優遇な気もするので、おまけにEXにしかない機能をいくつか紹介したい。

「ストーリーエディター」
漫画で使うセリフを予め入力しておいて、後から編集出来る機能。既にネームなどで台詞が決まっていたら、まとめて登録しておくと便利かも。

「作品の管理」
複数のページで、作品を管理出来る機能。ページの追加や順番の入れ替え、見開きなどが変更可能。

「PDF出力」
ファイルをPDF形式で出力可能。ただしPC版では、専用のプラグインの購入が必要。

「3Dプレビューで確認」
同人誌などを数枚印刷・製本した際のイメージを3Dで確認出来る。

「フレーム数の制限なしにアニメ制作が可能」
本格的なアニメーション制作を求めるなら。


など今回紹介したLT変換だけでなく、EXは漫画制作に特化している便利な機能が色々あるのだ。Proでも漫画は一応かけるが、便利さや作業短縮を求めるならEXの方がメリットが大きいはず。そのため……

EXはこんな方におすすめ

  • 漫画をもっと便利に描きたい
  • 個人で同人誌を印刷したい
  • 将来デジタル漫画で仕事を取りたい
  • アニメーションをガッツリ制作したい

方は、EXの購入をおすすめする。



ちなみにイラストを描くためにProを購入した方だと、優待価格18,000円(ダウンロード版)でEXにアップグレード可能だ。

今日はここまで。
ではまた

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